オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造

投稿者: | 2月 20, 2023

きっかけ

Windows2000をインストールしたり、より便利に使うために色々していた結果です。

54810A、54815A、54820Aも似たような感じでできると思います。自分の買った54825AはマザーボードはBaby-AT規格のAMI Series 757 Rev D(ATLAS PCI-III?)(Rev C用のマニュアル?(ミラー))でした。Series 727やSerise 757 Rev C、FIC VA-503Aの物もあるようなので、それによって異なる可能性が高いと思います。

USBの有効化

ディフォルトでは無効化されているので、BIOSで有効化します。マザーボード上にUSBのピンヘッダが立っているので、そこに適当なPCIブラケットを接続しました。

オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
USBの有効化
ATLAS PCI-III USB Enable
USBの有効化
オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
USBの有効化
ATLAS PCI-III USB Enable
PCI USB ブランケット
PCIブラケットを使用してUSBを増設

セカンダリIDEの有効化

CDドライブを使用してOSのインストール等をしたかったのですが、マザーボードのセカンダリIDEが何故か認識せず不思議に思っていたのですが、これもBIOSでプライマリIDEのみの設定になっていました。セカンダリも有効化しました。これで、光学ドライブも付けられるようになります。

オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
セカンダリIDEの有効化
セカンダリIDEの有効化

RAMの増設

Windows2000を使用していたところ、RAMが足りなくなるシーンが多々あったので(.Netをインストールした時とか)、増設しました。SIMMの32MBが2枚刺さっており、残り2スロット余っていたので、32MBのものを2枚かって増設しました。後の記事でも話しますが、Windows2000でオシロスコープソフト(infiniium oscilloscope)を動かすには128MBより大きいメモリが必要なので、足りませんでした。(´・ω・`)

オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
SIMMメモリ
64MB
購入したRAM(64MB×2)
オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
SIMMメモリ
64MB
オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
SIMMメモリ
64MB
合計128MB

CPU換装

せっかくRAMを交換したならCPUも、と思ってヤフオクで550MHzのもの(AMD K6-2 550AGR)を購入しました。しかしながら、このマザーボード(AMI Series 757 Rev D)はFSBが66MHzか25MHzにしか対応しておらず、100MHzな550AGRは550MHzでは動作させられませんでした。なので、とりあえずFSB66MHz、逓倍率5倍で333MHzで動かしてみました。ちなみに元々乗っていたのは、AMD K6-2 300AFRでした。

オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
AMD K6-2 550AGR
AMD K6-2 300AFR
AMD K6-2 300AFRと550AGR
オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
AMD K6-2 550AGR
Windows2000
CPU-Z
FSB66MHz、5倍で333MHzとして動作

クロックのジャンパの設定ですが、Keysightが出しているサービスマニュアルの挿絵が間違っており(Rev Dの説明の図がRev Cのものとなっている)、Rev Dのジャンパ設定がわかりません。一応メモということで、333MHzのジャンパの写真はこんな感じです。

オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
AMI Series 757 Rev D
ATLAS PCI-III
333MHz
333MHzのジャンパ

SSD化

昔に買ったSATA HDDをIDEに変換する基板を使います。SSDはAmazonで1800円で売っていた128GBのものを使用しました。マザーボード→AQCボード→2.5インチHDDと言う感じに挿さっていますが、AQCボードは40ピンIDEを44ピンIDEに変換している(5Vを追加している)だけなので、AQCからIDEを引っこ抜いて3.5インチハードディスクや2.5インチハードディスクに挿すこともできます。SATA HDDをIDEを変換する基板は複数種類あり、今回使用した物以外にも2.5インチSATA HDDを44pin IDEに変換するものも持っていましたが、認識されませんでした。SSDが12V電源がないと動かないものであったので、USBに5Vリレーを接続し、他のACアダプターから12Vの供給をしていました。

オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
SATA↔IDE変換
使用したSATA HDD→IDE変換
オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
AMI Series 757 Rev D
ATLAS PCI-III
SATA
IDE
SSD
実際にSSDを搭載してみた図

他のアップグレードオプション

考えられる他のアップグレード要素はこんな感じです。

・マザーボードの変更

PentiumⅢやPnetium4のBaby-ATなマザーボードが存在するらしいので、それを探してきて交換するという手段があります。ただ、入手性が悪すぎて不可能です。

・メモリのさらなる大容量化

SIMMのメモリですが、1モジュール128MBが最高であり、マザーボードのチップ(Intel 430HX)も512MBまで対応しているため、理論的には512MB化ができます。これなら、WindowsXP上で54830シリーズ向けのオシロスコープソフトを完全に動かせると思われます。

・CPUのさらなるアップグレード

このマザーはFSB66MHz、逓倍率5倍が最大で、333MHzまでしか載せられないのでこれ以上のアップグレードは不可です。K2-Ⅲにすることもできますが、すべてがFSB100MHzでの動作が前提なので、ちゃんと動くか怪しい上に高いので意味がないです。

・タッチパネルの搭載

後継機にはタッチパネルが載っている上に、わざわざキーボードとマウスでそうするのは煩雑極まり無いので、Windows2000化ができたら載せたかったです。抵抗皮膜式のタッチパネルは比較的低価格で入手でき、コントローラもUSB接続の物とかのがあるので、ぜひとも導入したいです。

・PCI-Express→PCI変換器の使用

AliExpressをさまよっていたら見つけてしまいました。PCI-Ex1をPCI2つに変換する物があるようです。このオシロスコープを動かすには、2つのセットになったAQCボードさえ使えれば大丈夫です(GPIBボードはなくても問題はない)。そこで、ベアボーン向けのマザーボードや、PCI-miniの乗ったノートパソコンのマザーボードを使用して、この2つのボードを挿せれば良いわけです。ここから先は次回の記事にて詳しく紹介します。

オシロスコープHP(KEYSIGHT) 54825Aを改造
PCI ExpressをPCI2つに変換するライザーカード
AliExpressとAmazonで売っているPCI ExpressをPCI2つに変換するライザーカード

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