挿入実装/表面実装の決定
挿入実装では簡単に少ない部品で実装することができます。リレーを使用します。
表面実装では細かい作業が必要となりますが、すでにある程度の部品を持っていると安価に作成できます。
部品リスト
CPUクーラー以外は秋月電子通商で購入することができます。
共通
- Q1 NchパワーMOSFET
電子負荷IRV Electronic Load 抵抗値とトランジスタの決定で決めたものを使用してください。 - Q2,Q3,Q4,Q5,Q17 トランジスタ 2SC1815 [117089] もしくは チップトランジスタ 2SC3325-Y 50V500mA [100628] 5個
挿入実装の場合は2SC1815、表面実装の場合は2SC3325-Yが良いと思います。どちらも取り付けできます。 - Q16 Pch MOSFET 2SJ496TZ-E (60V5A) [109040]
AO3401A(表面実装)でも大丈夫です。ファンのON/OFF用です。ファンの電流に合わせてピン配置が同じ他のMOSFETでも問題ありません。 - C1,C5 積層セラミックコンデンサー 0.1μF50V X7R 2.54mm [113582] 2個
0.1μFで耐圧を満たしていれば大丈夫です。専用のパッドはありませんが1608もつきます。 - F1,F2 ヒューズホルダー 基板用 ミゼットタイプ [110521] 4個(2ペア)
- F1 ガラス管ヒューズ MF51NR 250V2A 20mm [107130] 1個
12Vの電源用です。 - F2 ガラス管ヒューズ MF51NR 250V10A 20mm [107132] 1個
負荷テスト側のヒューズです。設計に合わせて電流値は変えてください。 - RV1 小型ボリューム 5KΩB [117920] 1個
設計ツールで他の値を選択することも可能です。 - RV2 小型ボリューム 100ΩB [101658] 1個
微調節用です。 - RV1,RV2 小型ボリューム用ツマミ(ノブ) 15mm ABS-28 [100253] 2個
無くても問題ありませんが、あると回しやすいです。 - U1 2回路入汎用オペアンプ HTC製LM358N [113213] 1個
- D1 高速スイッチング・ダイオード 1SS178 [107783] 1個
一般的なダイオードであれば割となんでもいいです。 - D2,D2 定電圧ダイオード(ツェナーダイオード) 3.3V 1N5226B [106451] 2個
過電圧時のマイコンの保護です。マイコンのADCの最大電圧、抵抗計算時の値によって電圧を適宜変えてください。 - R1 メタルクラッド抵抗 50W 1個
電子負荷IRV Electronic Load 抵抗値とトランジスタの決定で決めたものを使用してください。 - R6,8,9,24,25,26=10kΩ,R7=100kΩ,R4,R5,R22,R23 カーボン抵抗(炭素皮膜抵抗)
電子負荷IRV Electronic Load 抵抗値とトランジスタの決定で決めたもの(R4,R5,R22,R23)と10kΩ(R6,R8,R9,R24,R25,R26)、100kΩ(R7)が必要です。1/4、1/6 W、1608のどれでも良いです。 - J1 ピンソケット(メス)
電子負荷IRV Electronic Load 抵抗値とトランジスタの決定で電源電圧を12Vにした場合、3P[110098]と8P[103785]が1個ずつ必要です。5Vにした場合、12P[110101]が1個必要です。
分割ロングピンソケットを自分で分割したものでも大丈夫です。12Vの場合12Pの物を付けることもできますが、5Vと書いてある端子に12Vが印加されているので危険です。 - J2 2.1mm標準DCジャック(4A) 基板取付用 MJ-179PH [106568] 1個
表面実装の場合、つけると裏面が出っ張ります。 - J3 ターミナルブロック 2P 青 縦 [101309] 1個
- J4 ピンヘッダ 1×4 (4P) [103950] 1個
40Pのをちぎったもので構いません。 - 温度センサーIC MCP9700-E/TO [109692] 1個
MOSFETの温度を計測するのに使用します。 - ブレッドボード・ジャンパーワイヤ(オス-メス) 15cm(赤) [108933] 8個
色は何でも良いですが誤配線を防ぐために複数色あると良いです。マイコンに接続するのに使用します。 - CPUクーラー 1個
LGA1156、1155、1150、1151に対応しているものが装着できます。Intel純正クーラー以外の足の干渉のチェックはしていません。 - マイコンボードと入出力装置
次の項で詳しく説明します。
電子負荷IRV Electronic Load 抵抗値とMOSFETの決定で電源電圧を5Vに設定した場合は追加で、
- U2 三端子レギュレーター 5V100mA HTC製 LM78L05 [113462]
- C2,C3 積層セラミックコンデンサー 0.1μF50V X7R 2.54mm [113582] 追加で2個 合計4個
挿入実装
挿入実装の場合に共通部品に追加して必要となるものです。
- K1,K2 12Vリレー 943-1C-12DS [117418] もしくは5Vリレー 943-1C-5DS [117417] 2個
電子負荷IRV Electronic Load 抵抗値とトランジスタの決定で電源電圧を12Vに設定した場合は12Vリレー、5Vに設定した場合は5Vリレーを購入してください。 - R10,11=5kΩ,R2,R3 カーボン抵抗(炭素皮膜抵抗)
電子負荷IRV Electronic Load 抵抗値とトランジスタの決定で決めたもの(R2,R3)と5kΩ(R10,R11)が必要です。
表面実装
表面実装の場合に共通部品に追加して必要となるものです。
- R14~21=10kΩ,R2_1,R3_1 チップ抵抗 1608
電子負荷IRV Electronic Load 抵抗値とトランジスタの決定で決めたもの(R2_1はR2の値,R3_1はR3の値)と、10kΩ(R14,R16,R17,R18,R19,R20,R21)が必要です。 - R10,11=10kΩ カーボン抵抗(炭素皮膜抵抗)
1/4、1/6 W、1608のどれでも良いです。 - Q8,Q9,Q12,Q13 チップトランジスタ 低雑音 2SA1162Y 50V150mA [102634] 4個
2SA1313でも問題ありません。 - Q10,Q11,Q14,Q15 チップトランジスタ 2SC3325-Y 50V500mA [100628] 追加で4個 合計9個
マイコンと入出力装置
マイコン
Seeed Studio XIAO ESP32C3が秋月電子通商で買える中で安価でおすすめです。他のマイコンでも問題はありませんが、以下が選定基準です。
- オンボードに使えるボタンがついているか?
ついていると、別でボタンを用意しなくて良いので楽でコンパクトです。 - ADCが4ピン以上ついているか?
Raspberry Pi Picoは3ピンしか搭載していないため不可です。 - ADCの電圧の範囲
3.0Vまで使って、3.3V以下になるような保護回路の設計となっているため、5V系のマイコンの場合は、抵抗値、ツェナーダイオードの検討が必要です。
入力装置
基本的にはオンボードのボタン(XIAOの場合はBOOTボタン)のみを使用するので問題ありません。モード切り替えボタンとON/OFFのボタンが別で欲しい場合はブレッドボード等を使って追加してください。
出力装置
どれかを選んでください
- シリアル通信
一番コストが掛からないのはシリアル通信です。表示のためにPCが必要です。 - 0.96インチ 128×64ドット有機ELディスプレイ(OLED) 白色
無難です。シリアル通信と両立できます。 - その他
APIを使用して自分でコーディングを行ってください。
組み立て
温度センサの取り付け
MOSFETに直接温度センサを貼り付けてください。TO-220パッケージの場合MOSFET表面の穴が空いている少し凹んだ部分に付けるとワッシャーと干渉しにくいので良いです。接着剤は耐熱温度の高いエポキシ接着剤がおすすめです。
温度センサは、ブレッドボード・ジャンパーワイヤ(オス-メス)のオス側を3ピン全てにはんだ付けしてください。
MOSFETの設置
CPUクーラーに接触するようにかさ上げをする必要があります。ワッシャーを使ってかさ上げするのがおすすめです。CPUクーラーを付けた際に、少しテンションが掛かるくらいにしてください。
MOSFETは放熱面が上に来るように設置してください。
3端子レギュレータのジャンパ
電子負荷IRV Electronic Load 抵抗値とMOSFETの決定で電源電圧を12Vに設定した場合は、3端子レギュレータ(U2)の部分でジャンパが必要です。1番ピンと3番ピンをジャンパしてください。真ん中の2番ピン(GND)のパッドに触れないように気をつけてください。
電子負荷IRV Electronic Load 抵抗値とMOSFETの決定で電源電圧を5Vに設定した場合は、シルク通りに3端子レギュレータを取り付けてください。
基板裏面につけるもの
CPUクーラーがつくのと逆側(IRV Electronic Loadと書かれている側)につけるものとして、
- J2 DCジャック
- J3 ターミナルブロック
- RV1,RV2 小型ボリューム
- SW2,SW3 スライドスイッチ
があります。
小型ボリュームの付け方
下の写真のようにリード線で足を生やして接続してください。
足とは逆側は2つのパッドとボリューム本体をはんだ付けしてください。
メタルクラッド抵抗の付け方
CPUクーラーと干渉するおそれがあるので、CPUクーラーを付けてから取り付けするのをおすすめします。太い導線でメタルクラッド抵抗の端子と基板を接続するのが良いと思います。