HDMItoVGI変換器から音声出力をできるように改造した話

投稿者: | 3月 6, 2022

私のPCデスクは3枚のモニターを使っていて、一番右のモニターにはテレビを見れるようにチュータも接続しているのですが、モニターにHDMI入力が無いためHDMIをVGIに変換するものを使って接続しています。しかしながら、この変換器には音声出力がなく音無しでテレビを見るはめになったので、今回は変換器を改造して音声出力をできるようにしました。

HDMI→VGA変換器の分解

VGA端子の方に金属ヘラを差し込んだらかんたんに分解できました。

ICを確認すると、AG6200-MCQという物が乗っていました。

ものすごく見にくいが、AG2600-MCQと書いてある。

このチップのピンを調べたところ、

このようになっているようです。(データシートは見つからなかった…) ここで、音声出力は下の19~22ピンとなっています。これらはInter-IC Sound (I2S)という規格のデジタル音声出力です。Wikipediaに記載されている表記方法に直すと
19・・・MCLK
20・・・LRCLK
21・・・BCLK
22・・・SDATA
となります。出力方式はわかったので、今度はI2Sをアナログに変換するチップを探します。

S/PDIF→アナログ変換器の分解

今回はI2SをアナログにするためのICが入っているS/PDIFをアナログ音声に変換するものを使用しました。表面にはDigital toAnalog Audio Converterと書いてありました。ネジで止めてあるだけなのでテキトーにねじを外して分解できました。

今回は赤丸で囲った物が変換するCS4344というチップでした。表面には344Cと書いてあります。ちなみにS/PDIFをI2Sに変換するICはCS8416というものでした。データシートが見つかったので、ピンを調べると、

1~4がI2Sの入力ピンでした。AG2600-MCQのときのようにピンの名称を変換すると
1・・・SDATA
2・・・BCLK
3・・・LRCLK
4・・・MCLK
となります。つまり接続は
AG2600・・・CS4344・・・役割
19・・・4・・・MCLK
20・・・3・・・LRCLK
21・・・2・・・BCLK
22・・・1・・・SDATA
とすればいいです。

HDMI→VGA変換器の改造

19~22ピンとにはんだ付けを行い、配線します。I2Sの4ピンだけではなくGNDも配線しました。

少々細かいので大変でした。配線の先端はピンヘッダをつけました。

フロントパネルに配線が通るような切り欠き作り、ピンヘッダの部分に絶縁&断線防止のためにグルーガンで保護をして完成!

S/PDIF→アナログ変換器の改造

こちらはそのままIC(CS4344)にはんだ付けするだけだと、既存のIC(CS8416)からの信号と混合してまともな音声が出力されません。そのため、CS8416の電源を切断するか、CS8416とCS4344の間を切断するかのいずれかを行えばいいです。CS8416には複数の電源があるっぽく面倒くさそうだったので後者の方法を採用しました。オレンジ色の部分をカッターを使ってパターンを切断しました。また、赤丸で囲った部分にはんだ付けを行いました。

AG6200に比べたら、端子の間が広かったのでかなり簡単でした。

配線の先にピンソケットをつけて、同様の処理をして完成!

動作確認・おわりに

はんだ付けを間違えたり、パターンの切断がうまく行っていないと、ノイズだらけになります。あと、I2S アナログ変換器には電源が必要なので気をつけてください。
こんな変なことをやるくらいなら、AliExpress等で音声出力付きのHDMI DVI変換器を買ったほうが絶対に楽で安いです。このページを検索から訪れた人がどんな変態なのかはわからないですが参考になったら嬉しいです。

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